所沢市立並木小学校 いじめ防止基本方針
令和 7年 2月一部改訂
1 いじめに対する基本的な考え方
いじめ問題に迅速かつ組織的に対応するために、いじめに対する認識を全教職員で共有し、いじめは、どの学校・どの学級でも起こりうるものという基本認識に立ち、すべての児童を対象に、いじめに向かわせないための未然防止・早期発見・早期対応に取り組む。
嫌がらせやいじわる等の「暴力を伴わないいじめは」は、多くの児童が入れ替わりながら被害も加害も経験し、何度も繰り返されたり多くの者から集中的に行われたりすることで、「暴力を伴ういじめ」とともに、生命又は身体に重大な危険を生じさせる。また、いじめは、加害・被害という二者関係だけでなく、「観衆(はやし立てたりおもしろがったりする存在)」や「傍観者(周辺で暗黙の了解を与えている存在)」に注意を払い、集団全体にいじめを許容しない雰囲気を形成させる。
このことから、けんかやふざけ合いであっても、見えない所で被害が発生している場合もあるため、背景にある調査を行い、児童の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断していく。
2 いじめの定義
いじめの定義については、「いじめ防止対策推進法」の規定によるものとする。
第2条 この法律において「いじめ」 とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。
※ この法律において「学校」とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第1条に規定する小
学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校(幼稚部を除く。)をいう。
※ この法律において「児童等」とは、学校に在籍する児童又は生徒をいう。
※ この法律において「保護者」とは、親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。
3 いじめの理解について
いじめの理解については、以下の共通の認識をもって対処するものとする。
いじめは、どの児童にも、どの学校でも起こりうる問題である。とりわけ、嫌がらせやいじわる等の「暴力を伴わないいじめ」は、児童の多くが被害も加害も経験するものである。しかし、「暴力を伴わないいじめ」であっても、何度も繰り返されたり多くの者から集中的に行われたりすることにより、「暴力を伴ういじめ」と同様に、生命または身体に重大な危険を生じさせることにつながる。
いじめの被害・加害という二者関係だけでなく、学級や学年等の所属集団の構造上の問題や「観衆」としてはやし立てたり面白がったりする者の存在、周辺で暗黙の了解を与えている「傍観者」の存在等にも注意を払い、全体としていじめを許容しない雰囲気をつくりあげていくことが重要となる。
上記を踏まえ、けんかやふざけ合いであっても、見えない所で被害が発生している場合もあるため、背景にある事情の調査を行い、児童の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断することが大切である。
4 学校におけるいじめ防止等の対策のための組織
いじめを防止するために、児童の望ましい人間関係を育むために、教育相談に関する教職員研修を継続して実施し、教職員の指導力を向上させていく。その中で、「子供の人権」について啓発していく。
①いじめは重大な人権侵害であること
②いじめは刑事事件の対象になること
③東日本大震災→震災等により被災した児童に対しては、児童の不安を教職員が十分に理解し、心のケアを適切に行い、細心の注意を払いながら、被災児童に対してのいじめについて理解させていく。また、児童へ指導する場合は、「いじめ」という言葉を使わずに指導するなど、柔軟な対応も可能である。この場合でも、いじめが成立する場合には、適切に対処していく。
④特に配慮が必要な児童については日常的に、当該児童の特性を踏まえた適切な支援を行うとともに、保護者との連携、周囲の児童に対する必要な指導を組織的に行う。また、援助を求めることが苦手な「目立たない児童」には、微かなサインに目を配りしっかり受け止めることの大切さを理解する。
教職員の研修においては、特定の教職員が「いじめ」に関する情報を抱え込むことは、法23条1項の規定に違反することも理解させておく。
⑴ 生徒指導・教育相談委員会
校長、教頭、教務主任、生徒指導主任、教育相談主任、養護教諭、学年主任、学級担任等からなる、生徒指導・教育相談委員会をいじめ防止等の対策のための組織と位置づけ、必要に応じて委員会を開催する。
⑵ いじめ対策特別委員会
いじめ問題が発見された場合に立ちあげる組織です。校長、教頭、教務主任、生徒指導主任、教育相談主任、人権教育主任、学年主任、担任、養護教諭、相談員等で構成する。問題の明確化、指導方針や役割分担を決定し、問題解決に向け着手する。
⑶ 校内重大事態対応組織
いじめ対策特別委員会により決定された指導方針や分担に従い、事実関係の調査や問題解決のための対応を具体的に行う。
<指導や援助に関する具体的な役割分担>
・被害者支援担当 ・加害者指導担当 ・傍観者、観衆、全体指導担当
・保護者、マスコミ対応担当 等
⑷ 情報交換及び共通理解
月に一度、全教職員で配慮を要する児童について、現状や指導についての情報交換及び共通理解を図る。また、月に一度、生徒指導委員会をもち、情報交換を行い共通理解・共通行動を図る。
⑸ 相談室・ふれあい相談員の活用
週2回のふれあい相談員の来校時における相談室の利用の仕方を明確にし、児童が相談しやすい体制をつくる。また、週2回、相談室開室後に「ふれあい相談員報告書」を教職員に回覧し、情報を共有する。
⑹ 多面的な相談体制を構築する
生徒指導部会・教育相談委員会だけでなく、校内で組織する委員会(ケース会議等)に外部の関係者(市教委、国リハ等)の参加を依頼する。
5 いじめ未然防止のための取組
実効性のある指導をするために、毅然とした指導を教職員に徹底すると共に、保護者と一体となったいじめ改善を図る。そのために、並木小学校の「学校いじめ防止基本方針」をホームページに掲載したり、学校説明会・保護者会等で説明したりすることによって、保護者や地域住民へ周知させる。
⑴ 学年・学級経営の充実
① 年間教育計画に基づき、教育活動全体を通して、児童にとって望ましい集団づくり、人間関係づくりに努める。
② ソーシャルスキルトレーニングを実施したり、人間関係に関する「なかよしアンケート」を生かしたりして、児童の実態を十分に把握し、よりよい学級経営に努める。
③ わかる・できる授業の実践に努め、児童一人一人が成就感や充実感をもてる授業の実践に努める。
④ スクールカウンセラーや相談員、養護教諭、教職員が連携し、児童に対し、ストレスマネジメントやSOSの出し方、ゲートキーパーとしての役割等について授業を行うなどして、いじめの未然防止・早期発見・自殺予防に努める。
⑵ 道徳教育の充実
○道徳の授業をとおして、児童の自己肯定感を高めるとともに、 互いを尊重し合う心情を醸成する。
○全ての教育活動の中で、道徳教育・人権教育の視点を大切にし、人権を尊重することや思いやりの心などを育てる。
〇いじめは重大な人権侵害に当たり、被害者、加害者及び周囲の児童に大きな傷を残すものであり、決して許されないことを理解させる。
〇いじめが刑事罰の対象となり得ること、不法行為に該当し損害賠償責任が発生し得ることを理解させる。
⑶ 相談体制の整備
① 学級集団の背景、学級の成果と問題点、教師の観察との共通点及び相違点などを考え、職員間で共通理解を図る。
② 「なかよしアンケート」後に、必要に応じて学級担任による教育相談を行い、児童一人ひとりの理解に努める。
③ 児童や保護者が相談できる窓口の一つの心のふれあい相談員や学習支援員・特別支援教育支援員による積極的な各学級への支援を通して、教育相談の充実に努める。
⑷ 特別活動の充実
〇 縦割り活動(縦割り班遊び、オリエンテーリングなど)のなかで、協力したり、協調したりすることを学習し、人とよりよく関わる力を身に付けさせる。
〇 学級内での話合い活動や集会活動、 係活動等の実践を通して、集団で高まっていこうとする意欲を育てる。
⑸ インターネット等を通じて行われているいじめに対する対策(情報モラル)
① インターネットに関する使用状況調査を行い、現状把握に努めるとともに、児童にモラル教育をするなどして迅速に対応する。
② 情報モラル教室を教職員・児童・保護者向けに実施し、適正に使用する力・態度を育成すると共に、児童が自主的にインターネットの使用に関するルールづくりを行う。
⑹ 学校相互間の連携協力体制の整備
中央中学校との小中連携や並木保育園、近隣の幼稚園、小学校と情報交換や交流学習を行う。
⑺ 児童の自主的な活動の促し
児童会等を活用し、児童が自発的・自主的にいじめを考え、自ら改善に向けた活動を進められるように指導していく。
⑻ 「いじめ撲滅強調月間」の活用
児童全員が、いじめ撲滅に向けた標語(低学年は、「ふわふわことば」等)を作り、掲示したり、児童一人一人がいじめに対して自分にできることを考える機会とする。
⑼ 幼児期からのいじめ未然防止に向けた取組の推進
「子育ての目安『3つのめばえ』を活用し、発達段階に応じて、幼児が他の幼児と関わる中で相手を尊重する気持ちをもって行動できるよう、幼児期からのいじめ未然防止に向けた取組を促していく。
⑽ 教職員研修等の充実
○いじめの未然防止、早期発見、早期対応等に関する研修を充実し、全教職員が共通理解して、並木小学校いじめ対応マニュアルに従って組織的に対応する。
〇埼玉県教育委員会発行の「彩の国生徒指導ハンドブックI’s 2019」や所沢市「いじめ対応マニュアル」等の資料を活用しながら、いじめに関する研修等を実施し、全ての教職員の資質能力の向上を図り、共通理解を図ると共に、個々の児童の指導の充実を図る。
6 いじめ早期発見(いじめの的確な実態把握)のための取組
⑴ いじめの的確な実態把握
けんかやふざけ合いであっても、見えない所で被害が発生している場合もあるため、背景にある事情の調査を行うなど、児童生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かの判断をしていきます。児童生徒が自らSOSを発信すること及びいじめの情報を教職員に報告することは、当該児童生徒にとっては多大な勇気を要するものであることを教職員は理解し、迅速に対応することを徹底していきます。
⑵ 保護者や地域、関係機関との連携
児童、保護者、学校の信頼関係を築き、円滑な連携を図るように努める。保護者からの相談には、家庭訪問や面談により迅速かつ誠実な対応に努める。また、必要に応じて、学校教育課、教育センター、健やか輝き支援室、民生・児童委員、子ども家庭センター、所沢児童相談所、所沢警察署などの関係諸機関と連携して課題解決に臨む。
⑶ 「なかよしアンケート」「個人面談」の実施
学期に1回「なかよしアンケート」と個人面談を実施する。
「なかよしアンケート」をもとに、一人一人の児童の状況を把握し、記述のあった児童全員に面談等を行い、児童の思いをくみ取り、校内で迅速に情報共有を行う。また、必要に応じて個人面談を行い、保護者との連携を深める。
⑷ 教職員のアンテナを高く広く敏感にする
〇教職員がいじめの兆しを発見する目を養うとともに、適切な対応する力の向上を図る。
そのために校内研修を実施し、教職員の資質の向上を図り、共通理解を図る。
〇学級担任をはじめ、教科担当の教員、クラブ活動や委員会活動の担当教員、支援員、相談員、スクールカウンセラーといった児童に関わる全ての教職員は、授業のみならず、児童の休み時間や放課後の課外活動の中でも児童の様子に目を配り、交友関係や悩みを把握するよう努める。
〇教職員がいじめを発見、または、児童から相談を受けた場合や些細な兆候が見られる場合には、児童からの訴えを個人で抱え込まずに、または、対応不要であると個人で判断せず、直ちに全て報告・相談をし、組織的に対応するようにする。学校の特定の教職員が、いじめに係わる情報を抱え込み、「学校いじめ問題対策組織」に報告を行わないことは、法第23条第1項の規定に違反しうることを研修で理解する。
〇好意から行った行為が意図せずに相手側を傷つけたが、すぐに加害者が謝罪し教員の指導によらずして良好な関係を再び気づくことができた場合には、学校は「いじめ」という言葉を使わずに指導するなど、柔軟な対応による対処も可能だが、これらの場合であっても、法が定義するいじめに該当するため、事案を法第22条の学校いじめ対策組織へ情報共有する。
7 いじめに対する早期対応
いじめ問題に対応する体制を国・県・所沢市の基本方針を基に体制を整備していく。
⑴ いじめに関する相談を受けた場合、速やかに管理職に報告し、事実の有無を確認する。必要に応じて担任の他、管理職による面談等を実施するなど、相談の機会や方法を増やす。
⑵ いじめの事実が確認された場合は、いじめ対策特別委員会、生徒指導・教育相談委員会等を開き、
対応を協議する。
⑶ いじめをやめさせ、その再発を防止するため、いじめを受けた児童・保護者に対する支援と、いじめを行った児童への指導とその保護者への助言を継続的に行う。
⑷ いじめを受けた児童が安心して教育を受けられるために必要があると認められるときは、保護者と連携を図りながら、一定期間、別室等において学習を行う等の措置を講ずる。
⑸ 事実に係る情報を関係者と共有するための必要な措置を講ずる。犯罪行為として取り扱うべきいじめについては、教育委員会及び警察署等と連携して対処する。また、学校だけでは解決が困難な場合は、所沢市教育委員会学校教育課「健やか輝き支援室」やスクールカウンセラーなどと連携して対応していく。状況に応じて、所沢市健やか輝き支援室、所沢市立教育センター、こども支援センター、所沢児童相談所、所沢警察、民生委員・児童委員等との情報共有を継続的に行っていく。(関係機関・専門機関との連携)
8 いじめの解消
いじめの解消は、単に謝罪をもって安易に解消とせず、次の2点が満たされている必要がある。
⑴ いじめに係る行為が止んでいること
被害者に対する心理的又は物理的な影響を与える行為が止んでいる状態が相当な期間継続していること。相当の期間とは、少なくとも3ヶ月を目安とする。
⑵ 被害児童が心身の苦痛を感じていないこと
被害児童が心身の苦痛を感じていないかを面談等で確認する。
9 重大事態への対処
⑴ 重大事態の定義
① いじめにより児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認められる場合
② いじめにより児童が相当の期間、学校を欠席する(年間30日を目安とし、一定期間連続して欠席している場合も含む)ことを余儀なくされている疑いがあると認められる場合
③ 児童や保護者から「いじめられて重大事態に至った」という申立てがあった場合(「いじめ防止対策推進法」より)
⑵ 重大事態の判断
いじめの事案で被害児童生徒が学校を退学・転学した場合は、退学・転学に至るほど精神的に苦痛を受けていたということであるため、生命心身財産重大事態に該当することが十分に考えられ、適切に対応を行うよう支援をする。また、児童生徒が欠席していないことから、不登校による重大事態の定義には該当しないため詳細な調査を行わないなどといった対応がとられることがないよう留意する。児童生徒または保護者からの申立ては、学校が把握していないいじめに関する極めて重要な情報である可能性があることを踏まえ、重大事態としての調査に当たるべきであり、申立てについて調査をしないまま、いじめの重大事態でないと断言することはあってはならない。
⑶ 重大事態への対処
① 上記調査結果については、いじめを受けた児童・保護者に対し、事実関係その他の必要な情報を適切に提供する。
② 重大事態が発生した旨を、教育委員会に速やかに報告する。
③ 教育委員会と協議の上、いじめ対策特別委員会など当該事案に対処する組織(校長、教頭、教務主任、生徒指導主任等)を招集する。
④ 上記組織を中心として、事実関係を明確にするための調査を実施するとともに、関係機関・専門機関との連携を適切にとる。
⑤ 調査によって明らかになった事実関係について、いじめを受けた児童とその保護者に対して説明を行う。説明にあたっては、他の児童のプライバシーや人権に配慮するなど、関係者の個人情報に十分配慮しながら実施する。 調査結果については、 所沢市教育委員会に報告する。
平成26年 8月22日改訂
平成28年10月30日改訂
平成29年11月27日改訂
令和 2年 3月改訂
令和 5年 3月改訂
令和 7年 2月一部改定
〇学校・家庭・地域が一丸となって
保護者・地域の皆さんと連携強化を図り、いじめについて啓発を促進していきます
〇児童生徒は、発達段階の中で様々な葛藤に苦しみ、ストレスを感じていることもあります。また、人間関係のトラブルに対する悩みや困りごとを誰にも打ち 明けられず、内に溜め込んでしまうことも増えています。そのような心に不安 を抱えた児童生徒たちを、家庭や地域の多くの大人たちが関わり、気持ちを受けとめ、見守っていくことで、いじめの早期発見、解決につながるよう、学校と保護者・地域等の連携をより一層推進したいと考えています。
○児童の学校生活の様子やいじめの実態、対応方針等について、懇談会や個人面談の機会を活用し保護者に協力を求めます。
○学校公開日や「学校運営協議会」等の機会を利用し、地域の方にも本校児童の状況を伝えます。
○学校だよりやホームページを活用しながら、 広く学校の情報を発信するとともに、青少年を守る会や民生児童委員など地域の子どもを育てる組織との協力体制を強化します。
○学校応援団や並木の会には、ボランティアなどで児童の教育活動に関わることが多いので、複数の目で児童を見守り、気づいたことがあれば情報提供をしていただきます。
(2)保・幼・小・中連携の強化
○中央中学校区3校で構成する生徒指導研修会等の場で、各校の状況を把握するとともに、小中9年間を見通した指導を目指し連携を深めます。
○保育園・幼稚園との情報交換や交流を通して、新入学児童の状況を十分に把握し、入学当初の躓きを軽減します。